有松絞り 技法紹介 「帽子絞り」
有松絞りの様々な技法をピックアップしてご紹介してまいります。
今回は、白く染め抜かれ、遠目からでも映える
「帽子絞り(小帽子絞り・大帽子絞り)」です。
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帽子絞りは、括り上げた状態が、麦わら帽子をかぶった形に似ていることから、
「帽子絞り」と名付けられました。
帽子絞りは、円・角・菱・花などのもようを表現することができる
「巻き上げ絞り」技法の一種。
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まず平縫いで仕上がり模様の輪郭をとり、巻き上げる際に防染のため
ビニールをかぶせ(ここがポイント!)巻き上げます。
ビニールで包んで巻き上げた部分は、染料が浸みないため白地に染め抜かれます。
帽子絞りの起源は、明治二年に竹田林三郎が考案した皮巻絞り
(白抜き絞りとも言われていた)だそうで、当時はビニールではなく
竹皮を用いられていました。
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ビニールをかぶせ、糸抜きにも手間がかかる小帽子絞りを多く用いた柄は
今やおつくりできないなんとも贅沢な1枚。
そして、白っぽく上がり涼しげに見え、大人気だった大帽子絞りも
生地の破れや染め難の発生率が多いため、近年は制作が困難となっています。
多種多様な形で、白く染め抜かれた帽子絞りは、カラーに染められた
地染めにくっきり浮かび上がり目を引きますね。
星や千鳥などかわいい!

一概には言えないのですが…たくさん帽子絞りが入っている柄は
コストが高いです笑!
絞り浴衣を選ばれる際のポイントとして、
ぜひチェックしてみてくださいね。







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