有松絞り 技法紹介 「巻き上げ絞り」
![](https://tsuyukusa.jp/wp-content/uploads/2022/10/1452-5705-03.jpg)
有松絞りの様々な技法をピックアップしてご紹介してまいります。
今回は、括り糸の筋が美しいダイタンな巻き上げ絞りです。
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「巻き上げ絞り」
巻き上げ絞りは、染めあがると括り糸の筋が浮き上がり
袖を通すと目にも美しく映える技法。
大小さまざまに、しかも、丸や四角、菱型、お花など
単体で様々な形を表現することができます。
まず下絵を描き、下絵の輪郭にそって平縫いをして糸を入れ、
引き締めてほおずき形に縮め、コロ(木製の管)に巻いておいた巻き糸で、
根元から先端に向かって巻き上げていきます。
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繊細な鹿の子絞りとはうってかわった印象を受ける巻き上げ絞り。
ダイナミックでおおらかで、いちばん有松らしい気質を受け継いだ
技法なのかなと思います。
藤の房や
麻の葉
亀甲など
いろいろな柄を、下絵通りにわかりやすく表現できるのが魅力。
2021年の、オンラインショップオープン20周年の年に、
つゆくさの柄もつくっていただきました。
(来シーズン、復活してご紹介いたしますね!)
巻き上げ絞りが何より大変なのは、染め上がり後の「糸抜き」の行程。
対する鹿の子絞りの場合、ふたりで糸抜き前の反物を持って引っ張ると、
べりべりとあっという間に糸が抜けますが、(けっこう体力勝負だそうです!)
巻き上げ絞りはというと、ひとつひとつ、ピンセットのようなもので、
生地を破かないようそーっと慎重に、ひとつひとつほどいていきます。
1反につき、巻き上げの数が多ければ多いほど、出来上がるまでの
時間を要しますし、正直コストもかかります。
型から起こしたつゆくさオリジナルの藤の柄は、
(昔の型を復刻しアレンジしました。こちら>>)
大好評につき、全行程国内で継続して制作させていただいておりますが、
本当に時間がかかりまして、一度に数反ずつしか出来上がりません・・・。
ですが、来シーズンも巻き上げ絞りのオリジナル柄をご用意しております!
(先日サンプルが出来上がってきたのですが、とても素敵でした)
ぜひ出来上がりをお楽しみにお待ちくださいね。
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